CRF150R 冷却水漏れ修理
本日は「TEAMまえのめり」のトミ子選手のCRF150R整備のご紹介!
この車両、色々カスタムパーツが付いててカッケーのですが、かなり乗り込んでいるため、色々ガタがきちゃってます。
「さよなら凸凹ランドミーティング」にご一緒させてもらった時にクーラントが漏れるから足しながら走っているとのこと。下を覗くとポタポタと結構な勢いで漏れている。これはマズイと思いお預かりすることになりました。
すでに車両からは外した状態ですが、ウォーターポンプの下に空いている穴から漏れていました。これは、クランク室(エンジンオイル側)とラジエーターライン(クーラント側)の間に空いている穴です。ウォーターポンプはエンジン側からシャフトが伸びて、先っちょにインペラを取付けた構造になっていますが、同軸上にあるため、それぞれの部屋を分けるシールが必要になります。それぞれの部屋にシールが存在し、エンジン側のシールがダメになれば、エンジンオイルが漏れ、クーラント側がダメになれば、クーラントが漏れてきます。
で、今回はクーラント側がダメになったからクーラントが漏れたということですね。車両によっても構造が違ったりしますが、国産の車両は同じような構造のものが多いですね。
インペラを外します。車両によって、正ネジと逆ネジがあります。この車両は逆ネジですね。エンジン回転方向によって、緩む方向に力が掛かってしまいます。逆ネジなのは緩み防止のためです。
外したシャフトです。写真では分かりにくいですが、シールが当たっていた部分に磨耗が見られます。これも漏れの原因なので交換します。下の写真左は新品です。
今回は、クランクケース側(エンジンオイル側)のシールも交換します。クランクケース側のシールを外すには、先にベアリングを外します。一度外したベアリングは再使用不可なので交換します。
両サイドのシールです。やはりかなり傷んでました。
ウォーターライン全般に言えますが、クーラントによる汚れが(付着物)が、こびりついている場合が多いです。しっかり掃除をしないと、漏れる原因になってしまします。今回はウォーターポンプカバーのシール部に汚れが目立ちました。オイルストーンでキレイにします。
後は車両に組み付けてクーラントとギアオイルを入れれば終了ですね。が!気になる所が ちらほら、次回は故障箇所以外でも気になった所の「ついでだからやってあげました修理」をご紹介します(笑)